カルメン お薦め動画(2)
1980年パリ(ドミンゴ、ベルガンサ)
カルメンは世界中で上演されているので、映像も星の数ほどあると思いますが、私が好きなのは、1980年パリオペラ座の公演(指揮:デルヴォー)。
他国での上演だと、スペイン情緒満載の「スペインオペラ」風になっていたり、妙に暗いヴェリズモ風になってたり、カルメンの個性爆発!という風な演出も多いのですが、この映像は本場パリならではの軽やかな「フランスオペラ」らしさが最高です。元々ビゼーが書いた通りの、台詞つきのオペラコミック形式で上演されているので、歌手であると同時に「役者」らしさも魅力。
主演のテレサ・ベルガンサとドミンゴももちろん芸達者ですが、脇を固める俳優(歌手)たちが素晴らしい!
地元パリの実力者が勢ぞろい!という豪華(ローカルに豪華)な脇役陣がズラリそろって、見事な演技、見事なフランス語、見事な歌を堪能させてくれます。最高に豪華なオペラハウスで聴いているという感じと同時に、パリの人たちが行く地元の小さな劇場の雰囲気もあるところがたまらん!
特に、密輸団の4人組を見てください!これぞフランスのオペラコミック!!
こんな洒脱なコミカルな演技は、他のオペラハウスじゃ絶対にないですからね〜
(他の映像だと結構退屈なシーンだけど、ここではもう、ブラボー!!です)
4人とも、その存在感、演技力、貫禄、何度見ても感心します。
スニガ(ジョゼの上官)のいかにもフランス人的な洒脱さもいいですね〜 この役が粋な男か、感じの悪い醜男かで、だいぶ雰囲気が変わりますから。
もちろん、ベルガンサ、ドミンゴ、ライモンディ(エスカミーリョ)、リッチャレルリ(ミカエラ)の主演組も見事です。途中入るフラメンコもいい感じだし、ベルガンサのカスタネットさばきの上手さも感心。舞台全体に淡い光が差し、華麗さがある雰囲気もいいですね。
→ お薦め動画(1) 2010年メトロポリタン歌劇場 ガランチャ、アラーニャ
●ハバネラ テレサ・ベルガンサ
※「ハバネラ」の歌詞とカタカナ読み、訳を カラオケdeフランスオペラ のページに載せています。
●喧嘩騒ぎを起こしたカルメンが尋問されるシーン スニガのフランス語が美しくていいですね〜
●2幕 フラメンコ 〜 ジプシーの歌
●闘牛士の歌(トレアドール) ルッジェーロ・ライモンディ
●密輸団4人組+カルメンの5重唱 (必見!)
(T)ミシェル・セネシャル (B)ミシェル・フィリップ (MS)ジャーヌ・バルビエ (S)ダニエル・ペリエ
女声二人は、主役(カルメン、ミカエラ)もやれる方です。男声も実力派。
(要約)「カルメン、密輸の仕事に加わってくれよ」「ダメ、無理よ」「どうしてだよ~」「だって・・・恋してるんですもの!」「え!・・・わっはっは~」てなブッフォシーン。
●酒場に来るホセ〜カルメンの歌
●ホセ 花の歌
※「花の歌」の歌詞とカタカナ読み、訳を カラオケdeフランスオペラ のページに載せています。
●密輸団の仲間に入るホセ
●ホセを探しに来るミカエラ
●こちらから全曲