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作曲者別

悪魔のロベール (マイアベーア)
     Robert le diable (Meyerbeer)


作品紹介 (悪魔のロベール)

この「悪魔のロベール」は現在は上演が少ないのですが、初演当時は爆発的な人気を博してオペラ界を席巻したそうで、「フランスの華麗なるグランドオペラの幕あけ」といえる、とても重要な、大変な傑作だと思います。(初演1831年)

「悪魔」というタイトルのせいで、どんなオドロオドロしいオペラかと、あるいは悪趣味なオペラかと思う人がいるのですが、とんでもない誤解で、実際は親しみやすい明るいメロディーと優美な歌に溢れた、華やかな素晴らしいオペラなのです!

悪魔と人間のハーフに生まれたロベールが、両方の世界(邪悪なものと愛情)の間で揺れ苦しみながら最後に救われるというストーリーは、巷で言われるほど奇怪でもナンセンスでもなく、変な話ばかりのオペラの中では普通の部類じゃないでしょうか。
ロベールのダメ男ぶりや、ベルトラム(悪魔)の洒脱で哀愁漂う様は、後の様々なフランスオペラのキャラクターの原型になったのでは、と思ってしまいます(ファウストやホフマン物語など)。 私はなぜか、主役が立派な人物よりもダメ男の方が心ひかれるんですよね・・
ただちょっと長すぎるのが難ですが、長さそのものを愛好すれば全く問題ありません。

ふんだんにあるバレエシーンの音楽も優美で(3幕の呪われた尼僧のバレエが有名です)、歌はベルカント・オペラの名残を残しながらグランド・オペラのロマンティックさを開花させ、2幕と4幕のイザベルのアリアやフィナーレの3重唱など本当に美しい。
1幕のアリスのアリアなんて、リゴレット(ヴェルディ)のジルダのアリア(Caro nome)にソックリだと思うんですが。(もちろんマイアベーアのが先に作ってます!)
こんなヴェルディさえがお手本にした大名作が、全く忘れられているのはなんと勿体ないことでしょう。

しかし、近年ヨーロッパではマイアベーア見直しの機運があり、2012年のROHでの上演がDVDになっていて、その後も続々とマイアベーアの作品が上演され始めています。きっとこれから復活する作曲家かも!、と期待が持てますよ。

あらすじ (悪魔のロベール)

悪魔を父に、人間(公爵の娘)を母に生まれたロベールは、悪魔と噂されて国を追われシチリアに流れつき、友人のベルトラム(実は姿を隠した悪魔である父)に何かと支えられています。妹のアリスが母が亡くなった報せと遺言を持って訪ねて来て悲しみますが、快楽も捨てられずベルトラムにそそのかされて賭博で全てを失ってしまいます。
シチリアの王女イザベルはロベールを愛しており助けてくれますが、彼女との結婚をかけた御前での槍試合にベルトラムの策略で参加できず、イザベルを悲しませます。

ベルトラムはロベールを悪魔の世界に引き込む期限が迫り、なんとか愛する息子を引き込もうと策略を企てます。アリスは地獄の声がロベールの名を呼ぶのを聞き慄きます。死んだ尼僧が墓から出てきて踊り、ロベールを誘惑して魔法の枝を授けます。
ロベールは魔法の枝でイザベルの城の人々を眠らせてイザベルを連れ出そうとしますが、彼女に拒絶され絶望し、魔法の枝を折ると人々が目覚めて彼を捕えようとします。逃げてきた教会で、ベルトラムに自分は悪魔で父であり、悪魔の世界に連れてゆく期限が迫っていることを告げられます。
ロベールは自分を求める父の悪魔の世界と、アリスが伝える母の遺言(父の言葉に従わないこと)による聖なる世界と、2つの世界から引っ張られ相克する間に、時を告げる鐘が鳴りベルトラムは炎に包まれて消え、ロベールが救われたことを合唱が告げます。

お薦め動画

●4幕フィナーレ 2012年 ROH ブライアン・イーメル 魔法が解けて城の人々に追われるシーン

この上演はDVDが発売されていて(しかも日本語字幕までついている!)、最新の舞台が鮮明な画像で見られるのが素晴らしいです。ロラン・ペリーのメルヘン調の演出もこの作品の詩情豊かで戯画的な雰囲気に合ってるし、主役5人ともとてもハマり役の好演です!(イーメル、チョーフィ、レリエ、ポプラフスカヤ、ボラス)



●4幕 イザベルのアリア "Robert, toi que je t'aime" 「ロベール、愛する人」 パトリツィア・チョーフィ
この美しいアリアは単独で歌われることもあります。



●5幕 フィナーレの3重唱 ~ 真夜中の鐘 1985年パリ
アリスとロベール、ベルトラムの感動的な3重唱、この3人も素晴らしい名唱です!
ファウスト(グノー)のフィナーレの名作の3重唱が、この悪魔のロベールの3重唱を手本としていることが容易に推測できますね。



●全曲 1985年 本場パリの渾身の名演です。
バレエもさすがパリ・オペラ座の優美で本格的なバレエで素晴らしい!最近の上演は、きちんとしたバレエ入りが殆どなくなってしまい寂しいです。。
ロックウェル・ブレイク、サミュエル・レイミー、ジューン・アンダーソン

(Part1 1幕~2幕)


(Part2 2幕~3幕 呪われた尼僧のバレエ)


(Part3 3幕 バレエ後半~4幕、5幕)



●音声のみ全曲 2000年 Martina Franca Festival 莫華倫、パトリツィア・チョーフィ、ジョルジョ・スルヤン



●2幕 イザベルのアリア "Idole de ma vie" ジョン・サザーランド(音声のみ)



●呪われた尼僧のバレエ(音声のみ)
題名は毒々しいですが、音楽はまったく優美なバレエ音楽です!



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