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ロメオとジュリエット(グノー)
    詳しいあらすじ   STORY



あらすじ(ロメオとジュリエット)

※原作はシェークスピアのロミオとジュリエットですが、ここではグノーのオペラのあらすじを記載しています。 オペラの作品紹介とお勧め動画は、こちらのページをご覧ください。



プロローグ

悲劇を暗示する嵐のような序曲で始まった後、合唱が語り部となって静かに告げます。

「かつてヴェローナに憎み合う2つの家系があった。モンタギューとキャピュレット。無限に繰り返される争いは、両家を血で染め抜いた。しかし、嵐の空に煌めく一条の光のようにジュリエットが現れ、ロメオが恋に落ちた。二人は憎み合う家の名を忘れて愛を燃えあがらせ、その愛に生命を捧げた」
そして、美しいロメオのテーマがチェロで奏でられ幕が開きます。


(1幕) キャピュレット家のバルルーム

一転、弾けるように華やかなワルツで舞踏会が始まります。

キャピュレット家の娘ジュリエットの誕生日を祝うパーティーが、大勢のゲストを迎えて盛大に開かれています。キャピュレット卿に紹介されてジュリエットが登場すると、客たちは「なんて美しい!今朝開いたばかりの花のようだ!」とその清楚な美しさに感嘆します。ジュリエットも「世の中すべてが魅力的だわ。幸せが湧いてくるよう!」と希望に胸をふくらませます。

そこへモンタギュー家の若者たちが忍び込んできました。いたずら心で仮面を被って敵家のパーティーにもぐり込んだ彼らですが、ロメオだけは「不思議な夢をみたんだ・・」と胸騒ぎを覚えます。そんなロメオを親友のメルキュシオールがマブの女王の歌を歌ってからかいます。しかし、ロメオはジュリエットを一目見た瞬間「なんという神聖な美しさ。天使の輝き。僕は今まで愛を知らなかった!」と運命の恋に落ちます。

ジュリエットは乳母に「パリス伯爵との結婚をお考えなさい。私はあなたの年にはもう結婚していましたよ」と言われ、「そんなことを言わないで!まだ春の中にいさせて。私は夢に生きたいの」と、無邪気に春を謳歌する歌 ”Je veux vivre”(私は夢に生きたい:ジュリエットのワルツ)を歌います。

乳母を友人が連れだした隙に、ロメオがジュリエットに声をかけます。驚くジュリエットに「Ange adorable(愛らしい天使)・・」と優しく愛を語ると、ジュリエットも心が動かされ、それに応えて2重唱になります。
しかしそこにティボルト(ジュリエットの従兄)が来てロメオと知って怒り、二人はお互いが敵同士の家であることを知って愕然とします。


(2幕) キャピュレット家の庭園

その晩、恋にうかされたロメオはキャピュレット家の庭にやってきます。「夜よ、闇の翼で僕を隠しておくれ」と闇に紛れてジュリエットの部屋の下まで来ると、「Ah! Lève-toi, soleil!(ああ太陽よ昇れ)」と、闇を明るく輝かせる彼女が現れることを祈って歌います。

そこへジュリエットがバルコニーに出てきて「ロメオ・・どうしてあなたはロメオなの。その運命の名前は私たちを引き裂く・・」と嘆くのを聞き、ロメオは「この名が僕たちを裂くのであれば、喜んで名前を捨てよう!」と熱烈に愛を語ります。お互いに真剣な愛を信じあった二人は、心も命もすべて捧げよう!と結婚を約束し、別れを惜しんで2重唱を歌います。

ジュリエットが去ったバルコニーを見上げてロメオは、とても美しいオブリガートにのせて「おやすみ、薔薇色の唇と天使の微笑みのジュリエット。でももう一度言おう、愛している!夜風よ、このキスを彼女に届けておくれ・・・」と歌います。


(3幕)

ロメオはローランス神父を訪れ、恋の悩みを告白して助けてほしいと頼みます。ジュリエットも乳母を伴って来て、二人の結婚の許しを乞います。二人の真剣な思いを知ったローランス神父は、長年の両家の争いを鎮めるきっかけになれば、と結婚を認め、その場で結婚の儀式を行ってくれます。「汝はジュリエットを妻とするか。ロメオを夫とするか」の誓いに嬉々として「ウイ!」と答えた二人は夫婦となり、「ああ、なんという喜び、なんという幸福!」と喜びに震えます。

その頃キャピュレット家の前では、ロメオの小姓のステファノが、行方不明のロメオを探しに来て、戯れにセレナードを歌っていました。出てきたキャピュレット家の人々は、最初はからかうつもりだったのがやがて喧嘩になってしまいます。「子供を相手に本気にするとは!」と怒ったメルキュシオールとティボルトが争っているところにロメオが来て止めに入ります。「争いは過去のこと、侮辱は虚しい行為だ。僕には君を愛する理由がある!」とティボルトに訴えるのですが、「罪の許しを乞おうというのか、裏切り者!」「君がやらないのなら僕が受けて立つ!」とメルキュシオールとティボルトが決闘になります。

止めようとしたロメオも、親友のメルキュシオールがティボルトに刺殺されたことで激昂、ティボルトに飛びかかり、彼を刺してしまいます。「ああ、何ということをしてしまったのか!」と我に返ったときにはティボルトは息を引き取ろうとしていました。

恐ろしい、涙の日、と集まった人々がおののく中、ヴェローナの大公が現れて裁きを告げます。「おまえたちは幾度愚かな過ちを繰り返し血を流すのか。憎しみからは何も生まれない。ロメオの罪は死にも値するが、友の死を酌量し追放とする。今夜中に町を去れ」
絶望したロメオは、「ああ、追放よりも死んでしまいたい。でも、もう一度彼女に会いたい!」と叫びます。


(4幕)

ジュリエットの寝室。忍んで来たロメオとジュリエットは愛を交わします。
「あなたを赦します。ティボルトはあなたを殺そうとした。彼が死ななければあなたが死んでいたでしょう。愛しています!」 そして二人は婚礼の夜のデュエット(Nuit d'hyménée)を歌い、永遠の愛を誓います。

しかし陶酔の夜は儚く過ぎようとしています。
「お聞き、ジュリエット もうヒバリが夜明けを告げている」
「ノン、まだ夜明けじゃないわ、ヒバリじゃない、あれはナイチンゲールの甘い歌」
「いや、あれはヒバリ、東の空はもう朝焼けに染まっている・・」
「まだ朝じゃないわ。あれは夜の星の柔らかな光。ロメオまだここにいて!」
「・・・ああ、死よ、来るなら来い、僕はここにとどまろう!」

「いいえロメオ、あなたの言う通り、もう朝よ、お別れのときだわ」
「ノン、まだ夜明けじゃない、ヒバリじゃない、あれはナイチンゲールの甘い歌・・・」
「いいえ、あれはヒバリよ、夜明けを告げる鳥」
「もう少し、もう少し、このままずっと抱きしめていたい・・・!」

夜明けまでに町を去らなければならないロメオと何度もキスを交わして別れを惜しみ、彼が去った後も「さようなら、私の愛、私の命・・」とつぶやくジュリエット。

やがて父が来て、ティボルトの最期の言葉に従ってパリス伯爵と結婚するように、と命じます。絶望したジュリエットはローランス神父に「助けてください、死んでしまいます!」とすがります。神父は、本当に死をも恐れないのであれば、と仮死状態になる毒薬を渡します。生き返った後にロメオと生きるように、と。
恐怖に震えながらも、「ロメオ、あなたの為にこの毒を飲みましょう!」と一気に飲み干すジュリエット。(ポアゾン・アリア)

ファンファーレが鳴り渡り、結婚行進曲に合わせて婚礼の儀式が整えられてゆきます。周囲にされるがままに婚礼衣装に身をつつみ、パリス伯爵との結婚式が始まりますが、毒が回ってきたジュリエットは意識が朦朧としてきます。指輪の交換の時「ああ、憎しみがこの運命の愛のゆりかご、棺が婚礼のベッド」と言って息絶えます。驚き、悲嘆する人々。


(5幕) キャピュレット家の墓

ジュリエットの死を知ったロメオが墓にやってきます。ローレンス神父からの手紙は届いていなかったのです。
ここでロメオが歌う”Salut! tombeau!”は、この作品最大の見せ場です。

「ああ、暗く静かな墓よ・・いや、違う!最も美しい聖なる宮殿だ。ここに彼女がいる。僕の妻、最愛の人・・・ああ!死でさえも彼女の美しさを損なうことはできなかった。僕の愛した美しさは、勝利し、永遠に微笑んでいる。僕は怖れはしない、喜んで君と共に永遠の眠りにつこう。最後のベゼを・・・ジュリエット、君のために!」
そして、ビンの毒薬を一気に飲み干します。

ややして、ジュリエットが目を覚まします。「・・・ここは何処?」
「?・・・目が回る・・・夢か? いや彼女がしゃべった・・・手が温かい・・ああ神よ!生きている!ジュリエットは生きている!」

二人は再会に狂喜し、幸福に震え「二人で世界の果てまで共に逃げよう、そして幸せになろう」と歌いますが、それもつかの間、毒が回ってきたロメオは崩れ折れます。「君が死んだと思って・・・毒を飲んだ・・・夢はあまりにも美しすぎた。愛は神聖に輝き、墓に生きる・・・お聞きジュリエット、もうヒバリが夜明けを告げている・・・ノン、まだ夜明けじゃない、ヒバリじゃない、あれはナイチンゲールの甘い歌・・」

「ああ、なんて残酷な夫、私に一滴の毒も残してくれなかったなんて!でもこの剣が私を助けてくれるでしょう」そう言ってジュリエットはロメオの剣を抜き、己の胸に突き刺します。 「何をしたんだ、ジュリエット!」
「ああ、なんて甘い瞬間。あなたと共に死ぬのは無上の喜び。来て。ベゼを。愛してるわ」

二人は最後のキスを交わし、「主よ、主よ・・私たちをお許しください」とつぶやいて息絶えます。





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