サビーヌ・ドゥヴィエル (ソプラノ)
Sabine Devieilhe 1985年生まれ
フランス人のソプラノには、美しいコロラトゥーラの系譜があります。
マディ・メスプレ(1931 - )〜 アニック・マシス(1958 - )〜 ナタリー・ドゥセ(1965 - )〜 パトリシア・プティボン(1970 - )。
皆に共通するのは、細く澄んだ可憐な声と完璧なコロラトゥーラ、そして全員スリムでチャーミングな美人!
その系譜を正統に受け継ぐ新人が現れ、色めきたっています。
1985年生まれ、まだ30代前半のサビーヌ・ドゥヴィエルさん。
私は、ラクメ で初めて聴きましたが、高度なコロラトゥーラが必要なあの役で、完璧なラクメ! 細く可憐な声なのに豊かさも併せ持っているとこが魅力的です。
しかも、小柄で華奢な体型と、ナタリー・ドゥセに似て舞台上でどこか儚い薄幸そうな雰囲気が、おおー!まさにフランスの歌姫だ!!と感動。
巷では夜の女王(魔笛)役で騒がれていますが、それよりはフランス物の可憐な役を多く歌ってほしいです。
今までは、ラモー等のバロックを多く歌っていたようですが(CDも出している)、メリザンドやオランピア(ホフマン物語)は既に歌っており、まだまだこれから多くの役で活躍が期待できるでしょう。
彗星のごとく現れて皆の注目が集まってる時に、いきなり産休でキャンセルしたりしていたので、子育てとの両立は大変でしょうけれど、イマドキのディーヴァは子連れが流行だから大丈夫ね。
お薦め動画
●ラクメ(ドリーブ) 2014年 オペラ・コミック座(パリ)
・コミック座公式 ダイジェスト映像(花の2重唱〜高貴な儚い幻影よ〜鐘の歌〜二重唱)
小鳥のように可憐ではかなげで、いたいけなラクメ。
・ラクメとジェラルドの2重唱 「C'est le dieu de la jounesse」 (音声のみ)
なんと美しい声、美しいフランス語でしょう。
・鐘の歌全曲 (音声のみ)
●ミニョン(トマ)より フィリーヌのアリア「私は金髪のティタニア」〜キャンディ−ド(バーンスタイン)
なんと、お顔までアニック・マシスに似てますね。(マシスはメスプレに似てると思ってたけど!)
●優雅なインドの国々(ラモー)より Forêts paisibles(静かな森)2013年
これぞ、フランス!
●プラテー(ラモー)より Air de la Folie(フォリーのアリア) 2013年
アルバムのレコーディング風景。歌う姿がまたチャーミングですね〜!
●火のアリア(子供と魔法:ラヴェル)2016年
史上最キレッキレの「暖炉の火」さんかも。
●オランピアのクプレ(ホフマン物語:オッフェンバック) 2012年