ジョゼ・ヴァン・ダム(バスバリトン)
José Van Dam 1940年生まれ
ジョゼ・ヴァン・ダムは、雰囲気だけでなく声も知的でノーブルなところが魅力です。ドバスではなく、スマートな紳士的バスバリトン。
フランスオペラのバスは「悪魔役」が多いのですが、いくら悪魔といっても、ダサいのや怖すぎるのや声が馬鹿でっかすぎるのは興醒めです。フランスオペラの悪魔は、悪魔といえどスマートで洒脱でなくっちゃいけません。
その点からピッタリなのがこのジョゼ・ヴァン・ダム。
「ホセ・ファン・ダム」と表記されることもありますが、ベルギー人の彼は母国語がフランス語のようで、原語読みは「ジョゼ」になると思います。
オペラ歌手なのに映画の主演もしていて(「仮面の中のアリア」という名作です)、ベルギーでは勲章ももらっている国民的歌手。
数十年前来日した時に、文化会館の公演後サインをして頂いた思い出があります。
でも残念なことに、つい最近引退されたようです。しかし、動画は山ほどあるのでより取り見取り。ホフマン物語だけでもたくさんありますね。
その中でもいいのは、1993年のリヨン・オペラ座のと、ずっと遡って1974年のパリの舞台。リヨンのは前衛的演出がちょっとヘンテコですが、ジョゼだけはカッコイイ!
それから、「ペレアスとメリザンド」のゴローや、「ルイーズ」の父役なども歌っていますので、各ページに動画を載せていますのでご覧ください。
お薦め動画
●Dans les roles d'amoureux langoureux 1993年リヨン
●アントニアの幕3重唱 1993年リヨン
それから、若いころも素敵でしたね〜
●アントニアの幕 1974年パリ
●煌めけダイヤモンド 1974年パリ
この曲はオッフェンバックの作ではなく、ヘタな歌手で聴くと凡庸な歌ですが、こうして聴くと長く歌い継がれただけあって、いい曲ですね。
●C'est moi, Coppelius 1974年パリ
●1996年のケイ版全曲録音CDより ダペルトゥットのアリア
新版になって「回れ回れ鏡よ」に変わったのだけど、その後に煌めけダイヤモンドがついてるという珍しいバージョンです。このCDの録音風景動画をアラーニャのページに載せています。
●グノー ファウスト 金の仔牛の歌 録音風景
●ドリーブ ラクメ ニラカンタのアリア Lakmé, ton doux regard se voile
●映画「仮面の中のアリア」(Le maître de musique:原題は”音楽の先生”)
この美しいお嬢さんが先生のジョゼに恋しちゃうんですよ。まあ、なんて素敵なんでしょう!
●同じく「仮面の中のアリア」よりシューベルトの歌曲
●フォーレ 月の光 Clair de lune
●フォーレ ゆりかご Les Berceaux
●デュパルク 悲しき歌 Chanson triste