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作曲者別

シバ(サバ)の女王 (グノー)
 La reine de Saba (Gounod)


作品紹介(シバの女王)

「シバの女王」というと、昔のフランスのシャンソンで、レイモン・ルフェーヴルやポール・モーリアがカバーして有名な曲を思い浮かべる方が多いと思います。

でも、どんな女王なのか日本では殆ど知られていませんが、旧約聖書などに登場する、所在は諸説ある楽園的な南方の王国シバ(仏語ではサバ)の女王で、財宝の山を土産にエルサレムのソロモン王を訪ねた伝説が残り、欧米では美しい女性の隠喩にも使われるらしく、そのために上記のシャンソンでも愛する女性をシバの女王に例えて歌われているようです。

このオペラでは、そのシバの女王バルキが、イスラエルの王ソロモン(仏語ではソリマン)に愛されているにも関わらず、身分違いの彫刻家アドニラムと相愛になり、悲劇ながらも愛を貫くお話。主役が彫刻家で鋳型を炉に入れるシーンがある、っていうのは、ベルリオーズの「ベンヴェヌート・チェルリーニ」と同じで、きっと当時のフランスでは格好いい職業だったのでしょうね。

時期的には名作「ファウスト」と「ロメオとジュリエット」の間に作られており、5幕からなる純然たるグランドオペラ形式で、グノーらしい流麗甘美なメロディーに溢れ、途中華やかなマーチやバレエも入り、豪華な古き良きフランスオペラ、といった作品です。

滅多に上演はされませんが、曲中のいくつかのアリアは、今もコンサートで時々歌われる美しい曲です。また、ファンファーレ付きの華やかなマーチは入場行進などに使われます。
サバの女王、アドニラム、ソロモン王、ベノーニ、の各アリアを個別に下に載せていますので、どうぞお聞きください。


あらすじ(シバの女王)

【1幕】
エルサレムの彫刻家アドニラムが、ソロモン(ソリマン)王の神殿に設置するブロンズ像を製作していると、弟子の少年ベノーニ(ソプラノの役)が来て、シバの女王が国に来るニュースを知らせ、彼女の美しさを讃えます。3人の職人が来てマイスターの地位を要求しますが、アドニラムが拒否したため怒って復讐を誓います。
華やかな行進曲が流れ、人々はソロモン王とシバの女王バルキを迎えます。ソロモン王はバルキに婚約の印の指輪を贈ります。バルキは見事な神殿に感心し、設計者のアドニラムを呼び宝石を贈ります。アドニラムは美しいバルキに心を奪われます。

【2幕】
ブロンズ像を鋳造する準備が整い、アドニラムは成功を神に祈り、ソロモン王やバルキが見守る中、鋳型を炉に入れます。しかし3人の職人の裏切りにより、炉は爆発して像は溶けてしまいます。

【3幕】
女官たちが歌を歌っているがバルキの心は晴れません、アドニラムへの想いが募り、女王であっても自分は一人の女、と歌います。アドニラムが来て、自分にはその価値がないと宝石を返そうとしますが、バルキは受け取らず、自分は王を愛してはいない、と言って彼への想いを打ち明け、アドニラムも応えて愛の二重唱になります。ベノーニが来て、炉の復旧をして彫像が完成したと知らせ、二人は歓喜します。

【4幕】
ソロモン王を讃える合唱が歌われ、華やかなバレエが繰り広げられますが、王はバルキの心が自分にないことに感づき嘆きを独白します。3人の裏切り者の職人が来て、アドニラムとバルキの仲を密告します。信じたくない王は、アドニラムに王宮の高職に就くよう言いますが、アドニラムは自分は芸術家、と固辞します。バルキが王に結婚の延期を願い出るので、王の疑いは確信になります。

【5幕】
嵐の中、二人で逃げるためにアドニラムがバルキを待っていると、3人の職人が襲いかかり、彼を倒して逃げてゆきます。瀕死のアドニラムをバルキが見つけかき抱きますが、彼女の腕の中で別れの言葉を告げ、息絶えます。バルキはアドニラムの手に指輪をはめ、「我が夫よ」と決然と言い、人々が「ホザンナ!」と讃える中、アドニラムの魂は昇天してゆきます。


お薦め動画(シバの女王)

●全曲(音声のみ)
1961年 指揮:ミシェル・プラッソン  トゥールーズ・キャピトル管
(序曲)00:00〜、(1幕)03:18〜、(1幕のマーチ)14:38〜、
(2幕)25:04〜、(3幕)42:52〜、
(4幕)1:05:56〜、(4幕のバレエ4曲)1:07:29〜、(5幕)1:35:34〜



●3幕 サバの女王バルキのアリア "Plus grand dans son obscurité"「身分がなくても偉大な方」
女王が身分違いのアドニラムへの切ない恋心を独白するソプラノのアリアです。
我らがフランスのメゾ、キャリン・デエーで。まろみのある温かい声が魅力です。



●2幕 アドニラムのアリア "Inspirez moi, race divine"
アドニラムが彫像を炉にかける際に、「我に霊感を与え給え」と神に祈るテノールのかっこいいアリアです。
ロベルト・アラーニャ



●4幕 ソロモンのアリア "Sous les pieds d'une femme"
イスラエルの王ソロモンが、サバの女王への叶わぬ愛を嘆くバスのアリアです。
アルマン・ナルソン



●1幕 ベノーニのロマンス
アドニラムの弟子の少年(ソプラノの役)が、シバの女王の美しさをアドニラムに解説するクプレ(小アリア)です。
Lucienne Jourfier



●4幕  バレエシーンのワルツ
グノーらしい親しみやすい明るい旋律のワルツです。



●1幕 王の登場のマーチ
この華やかなファンファーレで始まる闊達なマーチは、式典などでブラスバンドでよく演奏されます。



●サバの女王のアリア エリーナ・ガランチャ
ガランチャが2013年エコークラシックのソロアルバム賞の受賞式で、このアリアを歌っています。





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