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作曲者別

ハムレット(トマ)  Hamlet (Thomas)



作品紹介(ハムレット)

トマのハムレットは、随分マイナーな作品ですが、数年前にメトのライブビューイングで取り上げられたおかげで急に知られるようになりました。それより前にナタリー・デッセイでも複数映像化されています。

原作は言わずと知れたシェイクスピアのハムレットだけど、結構ストーリーが変えられていて、でもまあ文学作品がオペラ化や映画化される際に改変されるなんてよくある話なので、普通なら全然構わないんです。

しかし。これだけ有名な原作の、結末を変えてしまうってのはどうなの?

原作では、ハムレットが暗殺された父である前王の敵討ちを遂げた後に自分も死ぬのですが、オペラでは死のうとしたところに前王の亡霊が出てきて「息子よ、おまえが王になれ」と言うので、「私の魂は墓の中・・・そして私は王!」と宣言し、民衆が「ハムレット万歳、我らが王万歳」と讃えて終わります。

しかし、それではやはり原作に慣れ親しんでいる人には受け入れられない、ということで、2010年のメト版では死んでしまいました。(最後の台詞が「私は王!」→「オフェリア、私も君と共に死ぬ!」に変わっています) 

もっとも、この死ぬバージョンは今回のメトが初めてというわけではなく、以前からシェイクスピアの本国イギリスでの上演用に作られていたものだそうです。死なないバージョンが基本で、死ぬバージョン、さらには狂死したオフェーリアが生き返って(?)結婚するバージョン、なんてのもあるそうで、当時は結末が何パターンかあるというのは、珍しいことではなかったそうです。特に当時はハッピーエンドの結末を求める劇場の要請もあり、トマは「ミニョン」でも死ぬバージョン・死なないバージョンを作っています。

音楽自体はフランスオペラらしい流麗な旋律の美しい作品です。
有名なのはオフェーリアの狂乱の場。
ハムレットの心変わりのショックで狂ったオフェリアが最期には川に入って死ぬのですが、コロラトゥーラソプラノの長〜〜〜い見せ場です。そして、ナタリー・デッセイはハマりすぎている!か細い容姿も可憐な声も、まさにオフェーリアそのもの。彼女は「ランメルモールのルチア」の狂乱の場でも名を馳せていますが、こちらはさらに痛切な名演です。(でもこのシーン、ほんとに長いから、イマイチのソプラノで聴くと耐え難いです)

ハムレットは主役には珍しくバリトンが歌いますが、「酒よ憂さを晴らせ」が名曲。そしてその後、暗殺者の現王の前で暗殺劇を上演し、気がふれた振りをして再度この歌を歌うところも緊迫した見せ場です。メトではキーンリーサイドがワインまみれの熱演で大喝采を浴びました。
メトの上演は、いかにもハムレットらしい知的なイギリス人バリトン、キーンリーサイドの演技力に負うところ大です。

※なお、「ハムレット」はフランス語読みすると「アムレ」になります(フランス語ではHを発音せず、語末のTも発音しないので)。ホフマンがオフマンになるくらいなら判るけど、「アムレ」と言われても何のことだか全然わからないと思うので、ここではハムレットと記載しています。


→ ハムレット(トマ) 詳しいあらすじはこちらから



お薦め動画(ハムレット)

メトのライブHDの映像がYouTubeから軒並み全削されてしまったのが大変残念。また出ることを祈ります。

●2重唱 Doute de la lumière  2000年パリ・シャトレ座  ナタリー・デッセイ、トマス・ハンプソン ナタリーが若く素敵!



●オフェリアのアリア "Adieu, dit-il, ayez foi!" 2000年 ナタリー・デッセイ



●オフェリア 狂乱の場〜死 ナタリー・デッセイ 2003年バルセロナ
この痛々しいオフェーリアはなんたることでしょう。。




最期のお姿は、ミレイのオフェリアの絵画にそっくりですね〜



●Ô vin, dissipe la tristesse  酒よ憂さを晴らせ 2005年 ホロストフスキー日本公演(日本語字幕が出ます)



●全曲  2000年 パリ・シャトレ座 ナタリー・デッセイ、トーマス・ハンプソン、ジョゼ・ヴァン・ダム



●音声のみ全曲 2010年 マルセイユ  チョーフィ、ポンポーニ






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